お花屋さんの手帳 あきちゃんです。クリスマスに向けて心を磨く準備期間の「待降節(アドベント)」前回はアドベントカレンダーやアドベントクランツについて書きました。
今回はこの時期になるとケーキ屋さんやパン屋さんでよく見かけるあの形のケーキや、雑貨屋さんや花屋さんでよく見るリース、スワッグについてです。
食べる楽しみのシュトレン
クリスマスの準備期間に食べる楽しみのシュトレン。パン屋さんやケーキ屋さんで見かけた方もいるのではないでしょうか。
シュトレンはドイツのパン菓子で、生地にはドライフルーツやナッツが練りこまれており、表面には粉砂糖がまぶされています。日本では「シュトーレン」と言われるのが一般的ですが、ドイツ語の発音としてはシュトレンが正しい言い方です。シュトレンはドイツ語で「坑道(こうどう)」という意味です。スライスした時の断面が坑道に似た形に作られているところから、そう呼ばれていると言われています。また表面にまぶした白い粉砂糖は、産着に包まれた幼子イエスをイメージしているとも言われています。アドベントの時期に少しずつスライスして食べ、キリストの降誕日を待ちます。
クリスマスの飾り付け
クリスマスツリーやリースもクリスマスの飾り付けには欠かせないものです。
日本ではクリスマスの飾り付けといえばクリスマスツリーですが、西洋カトリックではクリスマスツリーを飾ることはあまりありません。ツリーよりもキリストの降誕をかたどった、聖母マリア、聖ヨセフ、イエス・キリスト、そして、乳香・黄金・没薬を持つ東方の三博士や羊飼いなどの人形を飾る、プレゼピオと言われる馬小屋飾りの方が一般的です。玄関のドアにはリースも飾り、クリスマスを楽しみます。
近年の日本では、クリスマスのリースやスワッグなどもクリスマスの飾り付けとして市場に多く出ています。冬でも常に緑色のモミの木は、西洋では生命の象徴として古くから魔除けや神聖なるものとして扱われてきているためクリスマスのリースは常葉樹の小枝で作ることが多いです。
リースは円をかたどっていることから「永遠」を意味し、誰かが亡くなった時などに「永遠の命」という意味を込めて祭壇に飾ることもあります。クリスマスリースも、イエス・キリストの永遠の命を願ってという意味があるようです。また、「輪」であるというのは「始まりも終わりもなく、永遠に続く神の愛」を表しています。
近年人気のスワッグは「壁掛け」という意味で、名前のとおり、壁に掛けられるものならどんな形でも基本はOKです。スワッグは枝や葉をざっくりと束ねただけで作れるので、リースに比べ手軽に作成することができるので、近くのお花屋さんでヒバやモミの木を購入し、ご自身で制作するのも待降節を楽しく過ごすひとつです。
お花屋さんの手帳の実店舗FLOWER WORKS SAKUでも様々な種類のスワッグを作成し販売しております。お近くにお越しの際はぜひご覧ください。