お花屋さんの手帳 あきちゃんです。お花屋さんの手帳のお店がある大阪では毎日暑い日が続いております。この季節、当店がお作りしているアレンジメントやブーケに欠かせないお花、ヒマワリ。夏のお花でまず思い浮かぶのはヒマワリではないでしょうか。花市場でも色々な品種のヒマワリ達が並んでいて、いつもどの子を連れて帰ろうかと迷ってしまうほどです。
太陽の花
ヒマワリは北アメリカ大陸西部が原産地であると考えられ、コロンブスの新大陸発見後にヨーロッパに紹介されました。当時は花姿から「インディアンの太陽の花」「ペルーの黄金の花」と呼ばれていました。ヒマワリはキク科の植物で学名は(Helianthus annuus)ギリシャ語のHelio(太陽)anthus(花)から成り立っています。ですので、英名でsunflower サンフラワー 太陽の花と言われています。
日本には1666年頃に来たと言われており和名の「ヒマワリ」は、太陽の方向を追うように動くこと(日廻り)に由来しています。花言葉の「私はあなただけを見つめる」は、この性質にちなんだものです。
実は太陽に向いて咲いてないんです
昔から、ヒマワリは太陽の方を向いて咲くと言われていますが、これは俗説とされています。ヒマワリは1日太陽の光を浴びれる場所では、ほとんどが東を向いて咲いています。しかし葉っぱは違います。葉っぱは朝、東の空に太陽があると東の方を向き、夏の昼間、太陽が高く南の空に上がると、上を向きます。そして日が落ち、太陽が西へ沈むと、西を向きます。まだ若いヒマワリの花は茎が柔らかいので、葉っぱが向く方向につられて同じように太陽の方向を向くのでお花自身が太陽の方を向いているように思うのです。
また、ヒマワリの花は1つの大きな花と思いがちですが、実は二つの違う形態のお花が集まってひとつの花になっています。花びらに見える黄色い一枚一枚のお花と内側の花びらがない花が集まっているのです。まわりの花びらのようなお花を「舌状花(ぜつじょうか)」真ん中にある小さな筒のようなもを「管状花(かんじょうか)」といいこの2種類のお花が集まって1本に見えるヒマワリの花を咲かせています。
このようなお花を「頭状花序(とうじょうかじょ)といい、キク科のお花の特徴となっています。花びらが黄色いのは、目立って虫たちをひきつける役割があるとも言われていますが花びらが茶色い品種のヒマワリなんかもあり、アンティーク系のアレンジメントをご希望されるお客様が多い当店にはとても重宝するヒマワリです。
日本各地にあるヒマワリ畑。各地7月中旬ごろから8月下旬ごろまでが見ごろと言われていますのでそろそろ終わりの時期。花市場でのヒマワリも9月下旬には終了となります。あと少し、元気なひまわりとのお付き合いを楽しみたいと思います。